自動車事故で加害者が100%責任を負うケースは二つだけ

2020年8月1日土曜日

社会問題

スコティッシュフォールドを連想させるキクイモ
猫のスコティッシュフォールドを連想させるキクイモ

自動車事故の責任分担

センターラインも無い狭い道路で、トラックが右側に寄って来て対向車の乗用車と衝突した事故で、トラックの運転者の責任が90%、乗用車の運転者の責任が10%と保険会社が決定した件が問題になっています。

保険会社は、衝突された車の運転者にも危険回避義務違反とか前方不注意などの責任が問われると主張するのでしょう。

 加害者が100%責任を負うケース

自動車事故で当事者一方だけが100%責任を負うケースは二つだけだと保険会社は言います。
一つは、信号無視で、もう一つは追突です。
つまり、被害者にも責任があると難癖をつけられないケースです。

 殆どの事故では被害者の責任も問われる

その二つのケース以外の事故では、被害者も事故を回避する、あるいは、事故の被害を最小限に止めることが可能であったと見做されるわけです。
そして、保険会社は、その可能なことを実行しなかった責任を被害者に負担させて、保険金の支払い額を減らすのです。

 自動車事故被害者の非現実的な義務

要するに、交通事故責任の分担は保険会社の都合によって決められており、そこには、一般の保険では基本要素の一つとなる「不可抗力」という概念を大幅に制約し、危険回避を行う更なる危険の可能性を無視しています。

例えば、乗用車の運転手が危険回避のために道路を外れて左に避けた場合、状況によっては、乗用車の横転などによって被害がより大きくなり、しかも、単独事故と判断されるケースもあり得ます。

予見する力も運転技術も不完全なるが故に保険に加入する

もし、保険会社が主張する非現実的な義務までも全うできる運転者がいるとするなら、そのような人たちは自動車保険に加入する必要性を感じないかもしれませんね。

一般的には、予見する力も運転技術も完全ではないが故に自動車保険に加入するのですから、それらが不足している所為で支払ってくれる保険金額が減らされるのでは無体すぎますよね。

保険会社は自動車会社・病院と利益共同体

 自動車販売に支障をきたさないような保険料

自動車保険会社が出来るだけ保険金の支払額を抑えようとするのは、善意に解釈するなら、人々が自動車を購入する際に大きすぎる負担とはならない程度に保険料を抑えるためなのでしょう。

 病院も保険会社が不利になる証明書は出さない

保険会社は自動車会社と利益共同体で、更に、病院ともです。
保険でカバーされる人身事故の被害者は支払が保証される患者であり、病院ににっては保険会社が優良顧客という立場になります。
従って、病院の医者も、保険会社が特別に不利になるような証明書は書いてくれません…酷いもんです。

日本の保険会社も外圧に晒される

日本の保険会社は長年甘やかされてきましたので、海外の保険会社が参入し始めてから、あっと言う間に結構なシェアを奪われたそうです…然もありなんと思います。
国際政治上(日米関係)の意図もあったのでしょうが…

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