上海のお寺で厄払い

2019年4月17日水曜日

中国 風習 歴史・文化

千鳥ヶ淵の桜に埋もれるボート
千鳥ヶ淵の桜に埋もれるボート

弊社の中国人の男性社員が、仕事上で本人が直接原因しない不可抗力的なトラブルが多くて悩んでいました。
今年になってから、厄払いにお寺に一緒に行ってくれと何回か言われていたのですが、冗談だろうと放って置きました。

ところが最近、彼の新規商売に問題が発生して、彼は、お寺での厄払いに一緒に行ってくれと真剣に真顔で言うのです。
さすがに、その真剣な眼差しに目を背ける/無視することが出来ず、一緒に行かなくて済む口実を考えたのですが…

「日本人の俺が中国のお寺に行っても意味がないだろう」
「〇〇(私の名前)さんの日本での宗教は何ですか?」
「仏教だよ…」
「じゃあ、厄払いするお寺も仏教ですから、同じじゃないですかあ~」
「あのなあ~、仏教と言っても、色々と種類があるんだよ…大乗とか小乗とか…それに宗派も多岐にわたっているから、一絡げに仏教だから良いってもんじゃないぞ」
「神様(!?仏様じゃないの)は同じですから問題ありませんよ。タイのお寺でも沢山の外人がお参りしてますよ。神様は区別しないんですよ」
「それは、お参りじゃなくて観光だろうが」
女性社員が、〇〇さんがお寺に行って日本語でお参りしても通じるかしら、と横から嫌味を言っています。
すかさず彼は、
「神様は言葉を超えた存在だから、問題ありませんよォ~」
と続けます。

あまりにもシツコイので、もしかしたら彼は、厄がついているのは自分ではなく私ではないかと疑っているかもと思い、彼の気が済むようにする…つまり、一緒にお寺参りをすることにしたのです(-_-;)

一昨日、彼と一緒にお参りしたお寺は、私も観光で2度ほど行ったことのある上海で有名な寺院の一つの「龍華寺」です。徐汇区にあります。

龍華寺の門

大きな門ですが、我々参拝者は、右脇の出入口から入ります。

八重桜と七重塔とジェット雲

日本では現存しないと言われる七重塔です。八重桜が綺麗に映えてましたね。

三国時代の呉王孫権の母堂により242年に創建された古刹とのことですが、その後何回か戦火などで焼失しているそうですので、まあ、創建当時の面影はないと思われます。
現在の基礎となった清の時代に行われた大規模な再建では、宋の時代の様式が採用されているそうです。
更に、1966年の文化大革命の荒波をもろに被り、相当な部分が破壊され、内部の文化財も失われたそうです。
その後、1979年に大掛かりな修復が行われ、現在に至っているということですね。

さて、お参りの開始となります。
敷地の入り口で拝観料10元を支払い、入り口で3本のお線香をもらい、上記写真の門の右脇から入る前に、お線香を焚いてお祈りを済ませます。

堂内部の写真は撮りませんでしたが、まあ、ありとあらゆる仏像が納まっていると言っても過言ではないかもしれませんね。

お賽銭は、1角(0.1元)~数元が一般的だと聞いています。
問題は、1回当たりの賽銭額ではなく、賽銭箱の多さなのです。
一つの堂に賽銭箱が仏像ごとに置かれ、その前に膝を折ってお祈りするための座布団のような物で座布団ではない小さな場所が備えられております。

観光で来た時には、賽銭箱など意識してませんでしたので、これだけあれば足りるだろうと思って持ってきた小銭を、1回の参拝で2・3元を投げ入れていましたら、あっという間に無くなってしまいました(-_-;)

堂が七つ(?)あり、一堂当たり平均3つか4つの賽銭箱じゃないかと思います。
平均3つとしましても、単純計算で、3x7=21の賽銭箱になります。
これでは、たとえ1元づつ投げ入れたとしても、21枚が必要となります…そんなには持って来ませんでした。

無い袖は振れませんので、残りの賽銭箱にはゴメンなさいをせざるを得ません(-_-;)…それでも、最後の方では、5元札と10元札を入れたのですが…さすがに、100元札までは思い切れませんでしたね(^-^;

彼の方はと言いますと、毎回丁寧に参拝し、全ての賽銭箱に賽銭を投げ入れておりましたね…その真摯な彼の態度に感心した次第です。

あれだけ真摯な態度でお参りしたのですから、お仏様も彼の願いをお聞き下さっておられるのではと思ったりしてしまうところが面白いですよね(^-^)

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