ペリカン万年筆の鉄ペンM200を試すと、M400などには手が伸びなくなりますね

2022年11月19日土曜日

趣味

地中海沿岸に起源をもつキンセンカ
キンセンカは、かつて、
眺めているだけで視力が良くなる
と言われたそうです。
万年筆もカメラと似たような市場傾向があり、あるいは、カメラ以上かもしれませんが、趣味の世界で生きている業界ですね。

ですから、万年筆を何十本も持っている方も少なくはない様子です。
そのような方々は、どの万年筆が良いとか悪いとかいう判断の次元を超えて、様々な万円筆の個々の特徴を愛でるというレベルなんでしょうね。

私の場合は、依然として、下々のレベルを楽しんでいます(^^♪
ノートに記録をとる際に、机の上に何本かの万年筆を並べて置いて、気分次第で万年筆を取り換えて書いています…ノートの中身は他人に見せるものではありませんので、色々な文字が書き連ねられていても問題ありません。

私は書き心地を大変気にはするのですが、総合的に、これはと感じさせてくれる万年筆に出会ったことはありません…と言っても、私にとって高いものは2万円台で、安いものは数百円からですので、現在のモンブランやペリカンの人気モデルのレベルには届いていません…単に、買えないだけなんですがね…(-_-;)
従いまして、私の感想は、かなり限られた範囲内のものです。

中国製の鉄ペンを何本も持っていたことがありますが、極端な言い方をするなら、棒っ切れで書いているような感触でしたね。
どの鉄ペンも弾力性が全くないとは言えませんでしたが、弾力性があると言えたのは、10年以上前に1,500円で買ったペリカーノだけでしたね。

ペリカーノは子供向けにデザインされた万年筆とのことですが、鉛筆でもボールペンでも、同じものを子供も大人も使っていますから、ペリカーノを大人が使えても不思議はありません(^^♪

ペン先の弾力性は余分な筆圧を吸収してくれるかのような効果もありますので、私は弾力性のあるペン先の万年筆が好きですね。
ペリカーノはヒッカカリもなく滑りも十分で、大変書き心地の良い万年筆だったのですが、文字サイズは”M”しかなくて、しかも、その”M”の文字がかなり太くて仕事では使えない代物でした。
暫くは雑記用に使っていましたが、数年が過ぎた頃から、何故か、カートリッジに入っているブルー・ブラックのインク自体が淡黒に変色してしまったのです。
結局は、その色が気に入らず、使うのを止めてしまいましたね…上海から日本に引越す際に、どっかに行ってしまいました…失くしてしまいました。

ペリカンの”M200”の鉄ペン(ステンレススティールのペン先)が柔らかいという記事を読んでから使ってみたいとは思っていたのですが…鉄ペンに1万円を優に超える金(定価?で1万7千円以上で、ネットでも1万5千円前後)を払うのかと思うと、そりゃあ~、躊躇しますよね。

それでも、誘惑にはいつかは負けますので、最近、漸く買いました。
ペン先の柔らかさは、子供向けと言われるペリカーノの方があったように思いますが、M200も鉄ペンとしては、かなりあります。
ヒッカカリもザリザリ感もなく、スベリも充分に良いです…ただ、驚くほどに軽い万年筆ですね。
M400は予想と違って硬いペン先でしたので、私の好みからするなら、4万円を超えるようなM400よりも半値以下で買えるM200の方で充分と分かって嬉しかったですね(^^;)

ペリカンのM200は、所有することに特別な感情を与えてくれるような万年筆ではありませんが、私の経験上では、使いやすくてイライラさせない万年筆の筆頭にきそうなものです。

ところで、私はペン先技術に関する知識はありませんが、金属の材質自体に関する知識は多少あります。
私が思いますには、金ペン(14K~21K)だから柔らかくて鉄ペン(ステンレススティール)だから硬いという考え方には妥当性はない筈です…(経験則上では正しいと言いたい方もおられるのでしょうが)

実際に、14Kのペン先でも硬いものもありますし、鉄ペンでも柔らかい金ペン程度のものもあります。
例えば、国産の売れ筋を例に挙げますと、セーラーの21Kは柔らかく、プラチナの#3776(14K)は硬く、パイロットのCUSTOM74(14Kで”S”の付かないもの)は前の二つの中間です。この中の#3776の硬さは、一般的な鉄ペンと大きな差がなく、鉄ペンのM200の方がず~っと柔らかいです…但し、#3776は書きやすい万円筆であることには変わりはありません…私は2本も持ってます。

因みに、CROSSの鉄ペンは本当に硬いですよ…それでも私は好きですね…本体の造りがしっかりしていて美的センスが豊かで、ブルー・ブラックインクの色合いもイイですねぇ~(^^♪
CROSSにも金ペンは勿論あります…先日、伊東屋で試し書きした14K(18Kだったかも)のFは欲しくなる程に書きやすかったのですが、私が住む世界を超えていましたね…(万年筆如きに!?)8万円を超えますからねぇ~(>_<)

なお、伊東屋の万年筆販売員の方も言ってましたが、書いていてザリザリするとかヒッカカリが感じられるということは万年筆にはどうしてもついて回ることなので、余り気にしすぎると切りがないという意味のことを言ってましたが、私もそう思いますね。

そのような問題には、ペン先自体だけではなく、インクや用紙の質や書き方の違いも関係してきます。
ですから、店頭で試し書きをして気に入って買ったなら、その後に何か不満が出て来たとしても、不良品でもなければ、その万年筆固有の特徴として甘受する方が良さそうです。

単に気に入らない点があるからとメーカーに調整依頼をしても、うまく調整される確率よりも、元よりも悪くなる確率の方が高そうです。

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