作り話

2006年4月2日 (日)に書いた作り話です(^-^;

鬼が人間の女性と結婚をした…無理矢理にだ。

彼女は、自分が身ごもらされたことを知り、産まれてくる子どものために開き直ることにした。

人間として産まれてくるのか、恐ろしい鬼として産まれてくるのか……どうでもいいと思った。

何故そう思ったのか…後悔はしたのだが、子どもが自分の中に宿ったことを知った時、この子を失いたくないという沸き上がるような彼女の気持ちが、立ち止まって考える理性を拒絶してしまったようだ。

人間の妻は鬼の子を産む。

鬼は人間の一生の間では殆ど歳を取らないが、人間の妻は年を経るとともに老婆になってゆく。

妻は夫である鬼に言った。

「わたしが年老いてゆくと貴方はきっと私を捨てることでしょうね」

「いや、おれはおまえを手放さない。
ただ、おまえも年老いてまで生きたいと思わないだろう。
だから、おまえが年老いたなら、おまえをおれが食ってしまう。
それでおまえと永遠に一緒いられることになる」

妻は当然に年老いていった。
一人っ子の子どもも大きく育った。

自分はそろそろ夫に食べられるのだろうと思い始めた。

一ヶ月ほど前から妻は体調の異常に気づいていた。
今回の体調不良は長すぎるように思えた。
子どもの結婚準備に追われて、気が張っていたせいもあり、病院にも行かずに過ごしていたのだが…

ある日とうとう体が悲鳴をあげて倒れてしまった。

病院には運ばれた妻はそのまま入院してしまう。

夫は医者から、妻の残り少ない命を告げられる。

夫は毎日妻の病室に通った。

「もう駄目みたい。もう私の役目は終わったようね。いつ食べても良いわ」

「こんな病気のお前を食べたら、おれも病気になってしまうじゃないか」

「鬼でも病気になるの?」

「そりゃ鬼だって病気になるさ」

「今まで病気したこと無いじゃない」

「病気になるようなことを避けてきたからだよ。」

…どうも上手く表現できない。

落としどころは、
妻が自分は利用されているだけだと思っていたという状況下で…鬼が深く妻を愛していたということを表現したいのだが…


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